口内フローラ改善法!唾液分泌を促す口すぼめ動画とツボマッサージ!
最近、腸内フローラという言葉はよく耳にしますが、口内フローラというのは聞いたことがありませんよね?
フローラは腸内だけでなく、口腔内にも700種以上の菌が1000億個も以上も存在し、口の中にたくさん存在する菌をしっかり整えておかないと色々な病気に発展しかねません。
しかし、免疫力が十分であれば それほど心配することはないのですが人は加齢によって確実に免疫力が落ちるので病気リスクがUP!
ここまで聞くと、とても怖い感じがしますが口内フローラを改善し活性化する方法は意外と簡単で毎日出来ます!
ここでは鶴見大学歯学部教授で口内細菌と健康の関係を30年以上研究している口腔ケアのスペシャリストである花田信弘教授や細菌研究歴43年の日本大学の落合邦康特任教授らが紹介してくれた口内フローラ悪化によるリスクと改善方法についてまとめてみます。

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口内フローラとは
口内フローラとは口の中に存在する菌を顕微鏡で見てみるとお花畑のように様々な細菌が存在している状態のことをいうのですが、理想のバランスは赤ちゃんの口の中の口内フローラです。
歯が生える前の赤ちゃんの口内フローラは、基本的に善玉菌ばかりで悪玉菌(ここで言っているのは歯周病菌や虫歯菌のこと)はゼロの状態です。
しかし歯が生えてくると口腔内の環境は激変し、悪玉菌も発生してきます。そして、口内フローラが乱れると、まず虫歯になったり歯周病になったりします。
普段口の中は上皮バリアというバリアで守られているのですが、虫歯や歯周病になるとバリアが破られ、日和見菌を中心に悪玉菌も血液中に流れ出していきます。
その結果、血液中に悪玉菌が増えていくと最悪の場合、死に至る病になってしまうことも!
虫歯や歯周病といっても簡単に考えてはいけないということですね!
口内フローラが乱れると病気リスクが上がる
口内フローラが乱れると死に至る病につながる可能性があることを前項で紹介しましたが、なぜ虫歯や歯周病で病気のリスクが上がってしまうんでしょうか。
口内フローラの乱れが病気につながるのには、細菌が原因になるケースと歯周病などの炎症が原因の場合の2つが考えられます。
まず、細菌が原因となるケースでは虫歯で出来た穴や歯茎の炎症部分から細菌が血管に進入して病気を引き起こします。
もう一つは、傷ついた歯茎の血管から悪玉菌が侵入して攻撃し、炎症を起こし炎症性サイトカインという物質が持続的に歯周組織から持続的に血管内に流れこむ場合です。
血管の中に炎症物質が流れ込むと血管の中にある善玉コレステロールが炎症を抑えるために登場するのですが、炎症を抑えるために登場したはずの善玉コレステロールは善玉のままでは炎症を抑えられず悪玉コレステロールに変わってしまいます。
こうなると次に悪玉コレステロールを退治しようとして細胞が現れ、悪玉コレステロールの囲い込みを行います。
そうすると虫歯などによる炎症を退治するために現れた悪玉コレステロールを囲った細胞によって血管内が細くなり、結果、動脈硬化になる可能性が出てくるわけです。
さらに悪玉菌は血管を通じて全身にまで拡散されるのですが、そのスピードは90秒という驚異の速さ!
そして全身に回った歯周病菌によって動脈硬化が起こり、それにより脳卒中や心筋梗塞を引き起こしたり、歯周病菌の慢性炎症により脳の血管に炎症が起きると認知症になったり、関節リウマチになったり、ガンや糖尿病に発展することもあることが最近の研究で分かってきています。
口内フローラが関係する疾患
口腔内の状態が悪化し口内フローラが乱れると以下のような疾患になるリスクが高まります。
花田教授によると血中に口腔細菌が入ると血管はテニスコート6面分という非常に大きな臓器なので虫歯や歯周病がある場合はすぐに治療することが重要で予防することも大事だということです。
- プラーク形成菌や歯周病菌が原因となる疾患
- ●細菌性肺炎 ●細菌性心内膜炎
- 歯周病が誘因となる疾患
- ●糖尿病 ●動脈硬化 ●心筋梗塞 ●バージャー病 ●早産・低体重児出産
虫歯で脳に出血?最新研究
2016年2月、口の中の細菌と病気の関係について新たな研究がイギリスの科学雑誌に発表されたのですが、それは虫歯(ミュータンス菌)が微小な脳出血に関与しているとう報告です。
微小脳出血とは脳の毛細血管からわずかな出血がある状態で大きな出血につながる恐れがあるといいます。
この研究を発表したのは大阪府吹田にある国立循環器病研究センターを中心としたチームで、虫歯のある人が微小脳出血を起こすリスクについて国立循環器病研究センターの脳神経内科医長 猪原匡史さんに伺いました。
猪原先生によると特殊なタイプの虫歯菌を持っていると5倍から6倍 微小出血を起こす確率が高くなるため、リスクとしてはかなりの数字になるといいます。特殊なタイプの虫歯菌というのはcnm遺伝子を持つミュータンス細菌(虫歯菌)で、ミュータンス菌を培養して調べたところ1割程度がその遺伝子を持っていました。
通常、血管から出血するとコラーゲンなどと血小板が結合して血を止める働きをするのですがcnm遺伝子を持つミュータンス菌が血管内に入ると菌がコラーゲンに結合し血小板の働きを妨げてしまい、その結果、出血が止まらなくなってしまうんです。
研究に参加した大阪大学でマウスを使った実験で検証したところ、人工的に軽い脳出血を発生させたマウスにcmn遺伝子を持つミュータンス菌(虫歯菌)を投与すると微小な出血が著しく悪化しました。
そこで研究チームは口の中の衛生を保つことで脳卒中の予防につながるのではないかと研究を進めています。
猪原先生は、「ふだん虫歯と脳卒中の関係というのは身近には考えないですが口腔衛生を保つことで脳卒中の予防につながるかもしれないということが示唆されたという点では身近なことであったという点が非常に大きかったんじゃないかと思います。」と話していました。
歯周病セルフチェック
日本歯科医師会などが指導した団体が作ったセルフチェックがあるので、自分の口腔内の環境を確かめるためにもやってみましょう!
9つの項目がありますが、3~5個以上当てはまる場合は歯周病が進行している、つまり口内フローラが乱れていると言えます。
当てはまるものが2個以内でも歯周病の可能性があるので、口腔ケアは念入りに行うようにしましょう。
- 歯茎に赤く腫れた部分がある。
- 口臭がなんとなく気になる。
- 歯茎が痩せてきたみたい。
- 歯と歯の間に物が詰まりやすい。
- 歯を磨いた後、歯ブラシに血が付いたり すすいだ水に血が混じることがある。
- 歯と歯の間の歯茎が鋭角的な三角形ではなく うっ血していてブヨブヨしている。
- ときどき、歯が浮いたような感じがする。
- 指でさわってみて少しグラつく歯がある。
- 歯茎から膿が出たことがある。
口内フローラにはやっぱり歯磨きが大事
口内フローラの環境を整えておくためには大前提として歯磨きを毎日しっかりとするということがあります。
実際、有名な実験があり、アメリカで24歳の若者を50名集めて3週間 歯磨き停止にしたところ、56%の人に口内フローラが悪化して様々な症状が現れたという結果が出ていて、花田教授によると歯の4面を毎日しっかり磨いている人の場合には口内フローラの悪化という状態は見られませんでした。
多くの人は歯の表と裏の2面だけを磨いているので、歯と歯の間も歯間ブラシでしっかりと磨いて歯の4面をしっかりと磨くことがまずは重要です!
そして忘れてはいけないのが舌磨き。舌磨き専用の歯ブラシで舌苔もしっかりと取り除くようにしましょう!

1日に何回歯磨きをすればいいのか気になるところですが、花田教授によると1日に何回ということはなく気が付いたらいつしても良くて、一番念入りにすべきなのは寝る前の歯磨きです。寝ている間は唾液の分泌が減って細菌が1000倍に増速する時間帯なんです!
力加減は鉛筆を握る時と同じ程度の力で!1日3回は磨くのがオススメです。
歯と歯茎の間の歯周ポケットを磨くのも重要!歯周病菌が特に多く存在するのが歯周ポケットで歯周病が進行すると歯がグラグラに・・・。
その他にも過度な睡眠不足は唾液の分泌が悪くなる原因になり、口呼吸も口腔内が乾く原因になるので注意しましょう。
歯周病菌をマウスピースで3DS除菌
歯周病かも?と思っても歯周病菌を完全に取り除くというのは簡単なことではありません。
菌を取り除くには除菌用薬剤でうがいをしたり、歯に直接薬剤を塗るなどの方法があるのですが、最近、口内フローラにも優しい治療法が登場しました。
それが、マウスピースで除菌するという方法!
歯の表面に狙いを定めて良い菌を残して悪い菌を効率的に殺菌していくという方法で、マウスピースに抗菌剤(または殺菌消毒剤)を入れ、これを1日2回1回につき5分間、装着します。
こうすることで歯と歯の周りにいる歯周病菌を取り除くとともに口の粘膜にいる善玉菌は残し、口内フローラを良好に保つことが出来ます。
この除菌法は3DS除菌と呼ばれ、全国200カ所で受診が可能で、より正確に除菌するためマウスピースは患者に合わせて精密に作っています。また、除菌の際には唾液を採取して菌の種類を調べ狙い撃ちする菌を絞り込み、より効果的な薬剤を選んで治療を行うことが出来ます。
ただ、この方法は保険外診療となっているため、歯科医によっても価格に差がありますが、およそ10万円程度の費用が必要となります。また、これを行ったからと言って歯磨きが必要ないわけではなく、歯磨きにプラスして3DS除菌も行うということになるので、大変と言えば大変ですね。
口内フローラを整える万能薬「唾液」を出す方法
口内フローラの環境が悪化してしまうと体にとって良くないということは分かりましたが、ではそんな口内フローラを整えるにはどうしたらいいんでしょうか。
花田教授によると、『唾液』が口内フローラを整えるためには有効で、唾液にはラクトフェリンやリゾチームといった抗菌成分が含まれているため口腔内のバランスを整えてくれるんです。
最近は私もそうですが、スマホを長時間見ることが多いですよね。実はスマホ姿勢は唾液の分泌には良くないそうです。
これは姿勢が良くないとう生理学的な意味もありますが、スマホを長時間使うことによって交感神経が優位になってしまって唾液の分泌が妨げられるためだそうです。
では唾液はなぜ、口腔内の環境を整えるのに有効なんでしょうか。
それは、唾液の中には抗菌因子があるので悪い菌の繁殖を抑えてくれる効果があるということと、さらには唾液は液体のエナメル質(液体の歯ともいう)と呼ばれるほど歯の成分が唾液の中に入っているので、歯の再石灰化に役立つためだそうです。
そこで唾液の分泌を促すために紹介されたのが、口すぼめと舌下刺激です。やり方については次項でご説明します。
唾液分泌を促す!口すぼめのやり方【動画】
実際にやってみると確かに唾液が出てきます。やる回数は特に指定はなく、気が付いた時に何回でも行うといいそうです。
- 唇を閉じ、上の前歯の歯茎に舌先を当てる。
- 口を閉じたまま舌先で上下の歯茎をなぞって一周する。
唾液分泌を促す!顎下腺ツボマッサージ
顎下腺(がっかせん)というツボを刺激すると唾液が出やすくなります。
- 顎とエラの中間部分にある顎下腺に指を当てる。
- 当てたら内側に押し込む。
口内フローラを整える食べ物
口内フローラを整えるためには唾液の分泌を促すのはもちろんなのですが、花田教授がさらにオススメするのが砂糖なしのココアです。
ココアに含まれるポリフェノールなどの成分が悪玉菌を減らして善玉菌を維持してくれる働きをし、さらには口臭も予防してくれます。
また、ビタミンDとビタミンAが不足すると唾液腺が委縮するので、これらを摂取することもオススメで、ビタミンDは青魚、ビタミンAはレバーに多く含まれています。
また、食事はよく噛んで食べるようにしましょう。よく噛むことで唾液の分泌を促し、消化も助けてくれます。
口内フローラに関する疑問
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タグ:あさイチ, 羽鳥慎一モーニングショー